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胚培養士とは?

胚培養士とは?

胚培養士は、小さな小さな命の誕生を培い育む生殖補助医療技術のスペシャリスト。

不妊治療がメジャーになり、患者数も増加の一途を辿る日本では、欠かすことのできない重要な職業にも関わらず、いまだ認知度が低い胚培養士とは、いったいどんな仕事なのでしょう?どうすれば胚培養士になれるのでしょう?

業務内容、資格取得方法、就職状況、魅力や辛さなど、需要がますます加速している胚培養士について余すところなく紹介しています。

もくじ

そもそも「胚培養」とは?

精子と卵子を受精させた状態を「胚」と呼びます。

胚培養とは、子供を授かるために体外に取り出した、自然受精の困難な精子と卵子を胚にまで育てていく技術です。人工的な環境のもとで、受精後8週未満の胚を培養します。

少子高齢化、女性の晩婚化が進んだ昨今の日本において、日本産科婦人科学会が、2015年には出生数の20人に1人が体外受精による誕生であるというデータを発表しています。

胚培養は、生殖補助医療、ART(Assisted Reproductive Technology)の根幹となる技術です。

胚培養士とは

胚を培うスペシャリスト

胚培養士、別名エンブリオロジストは、生殖補助医療、いわゆる不妊治療において欠かせない胚を培うスペシャリストです。

とはいえ、現在、胚培養士になるための国家資格はありません。

大学病院や産婦人科内の培養室と呼ばれる専用ラボで、顕微授精や体外授精などの生殖補助医療を業務とする、極めて特異性の高い医療技術専門職であるにも関わらず、国家資格でないのは、ひとえに繊細かつ研鑽を要する技術であり、法整備や養成機関の整備も研鑽中である現状ゆえ。決して簡単にその職につけるという理由ではありません。

集中力や手先の技術だけでなく、高い倫理観や精神力も必要とされる胚培養士は、適正や生涯スキルを十分に考慮して選択する職業です。

素養や技能、経験に重きを置く職業

2018年現在、2つの学会が主催する胚培養士の認定試験があり、一定の実務経験と学会や講習会の参加者を対象に試験を行っています。

命の「素」を育むという実務性質上、胚培養士は、臨床検査技師や医師のほか、農学部・生物学部・畜産学部などバイオロジーの分野で、動物の生殖について研究してきた経歴をもつ人が多いです。

2つの学会の認定資格を両方取得している人もいれば、資格をもたずに胚培養士として従事している人もいます。資格取得の有無だけでなく、素養や技能、経験に重きを置く職業といえるでしょう。

胚培養士の仕事内容

胚培養士は、体外受精・顕微授精など不妊治療における精子と卵子の観察や処理を一手に任され、培養、管理を行います。実際、体外受精に必要な卵子の採卵や受精した胚の移植は医師が行いますが、採取された卵子および精子が培養室に運ばれてから移植するまでの一連の作業全てが胚培養士の業務です。

採卵した卵子の検卵、洗浄や調整など採精した精子の処理、受精操作、インキュベーターと呼ばれる孵化・発育装置内に保管している胚の成長観察、インキュベーターの管理、精子や余剰胚の凍結・融解など、培養室における全ての業務を請け負う責任ある仕事です。

胚培養士の別名は、エンブリオロジスト。エンブリオとは、精子と卵子が受精後、8週未満までの胚を表す言葉です。胚培養士は、その名のとおり、卵子と精子を管理・観察しながら培養し、受精して胚となった小さく繊細な命の素を移植できる状態にまで育て管理する仕事なのです。

胚培養士の業務は、胚培養など培養室で行う作業のほかにも、患者さんと直接対面してヒアリングを行ったり、培養の状況や経過を報告したりすることもあります。また、胚移植や採卵の間、医師とともに処置に立ち合い、医師を介助する胚培養士もいます。

実際に患者さんの身体に触れて処置を行うのは医師ですが、医師だけでは、体外受精の業務は成り立ちません。
胚培養士は、医師と連携し、自然受精が難しい患者さんの妊娠をサポートするという、生殖補助医療においてかけがえのない大切な仕事です。

胚培養士になるには

胚培養士になるには、必ずしも資格を要するわけではありません。

これは決して資格がなくてもすぐに胚培養士になれるということではなく、胚培養士の業務に求められる技能が高く、卒業してもすぐに即戦力とはなれない業務であり、相応の専門知識と技術、さらには経験や精神の熟練度も必要とされる仕事です。

そのため、胚培養士は、スキルアップを求めたり、その専門性に惹かれたりして志す現役臨床検査技師や看護師のほか、生殖機能の研究をしてきた経験を持つ農学部・畜産学部・生物学部・動物学部などの出身者に就職チャンスがあります。特に、胚培養士の約7割は、様々な医療検査を兼任できる臨床検査技師というのが実情です。

これから胚培養士を目指すのであれば、臨床検査技師などの医療資格とともに両取得を目指すほか、国内に3ヶ所、胚培養士を養成する専門機関があります。

胚培養士育成機関を卒業しても、資格取得できるわけではないので、学会への参加、論文の制作、医療機関への就職など資格取得や就業にむけた活動と勉強を主体的に行っていくことになります。

胚培養士の認定資格について

胚培養士の認定資格発行機関は2つあります。ひとつは日本卵子学会が認定する「生殖補助医療胚培養士」、もうひとつは日本臨床エンブリオロジスト学会が認定する「認定臨床エンブリオロジスト」です。

いずれも受験資格に、実務経験・学会へ入会・学会参加・医師の推薦状など、十分なスキルや経験を証明するものが要件に指定されています。資格取得を目指すなら、まずは胚培養士としての就職に成功し、胚培養士として実績を積みましょう。

このほか別の資格取得ルートとして、国内に3ヶ所ある専門育成機関を経て受験する方法があります。

岡山大学生殖補助医療技術教育研究センター、国際医療福祉大学大学院保健医療学専攻生殖補助医療胚培養分野、徳島大学医学部・大学院 生殖・更年期医療学分野は、胚培養士専門育成機関と認定されています。専門育成機関の修了者は、ART施設での実務経験などの全ての受験要件が免除となり、受験資格が与えられます。受験要件が免除されるのであり、認定資格は別途受験し、合格することが必要です。

胚培養士の働く場所

胚培養士の就業先は、全国約600施設ある体外受精実施施設(ART施設)になります。

就業するART施設のほとんどが、レディースクリニックや不妊治療専門クリニックになりますが、ほかにも大学附属病院や日本赤十字社医療センター、総合病院など大病院の産婦人科で活躍する胚培養士もいます。

一施設当たりの胚培養士の人数平均は約3人。中には数十人の胚培養士が所属する専門クリニックもありますが、院内の業務を1人で担う胚培養士も少なくありません。

胚培養士のやりがい

胚培養士は、不妊治療においてなくてはならない存在です。体外受精・顕微授精の実務を行うのは、ほとんどの医療施設において医師ではなく胚培養士であり、生命の神秘や命の尊さ、患者さんの想いを身近で感じられる胚培養士は、とてもやりがいの感じられる仕事といえるでしょう。

多くの胚培養士は、直接不妊治療患者と接して、説明業務を行います。患者さんが妊娠されたときの喜びを共有できるのは、胚培養士にとって最大のやりがいと誇り高い達成感を感じられる瞬間です。

胚培養士の大変さ・辛さ・辞めたい理由

残念ながら胚培養士は、離職率が高めの仕事です。

辞めたくなる理由のひとつは、精神的な負担が大きいこと。患者の想いをそのまま受け止め託される立場なので、プレッシャーから自分も辛くなるという経験は、胚培養士なら必ず通る道です。

また患者さんの身体のバイオリズムに合わせて業務を行う胚培養士の仕事は、残業が多くなったり、休みが取りづらくなったりといったことも多く、離職理由の筆頭にあがります。

胚培養士の生活は、技術や知識の研鑽とともに、精神力の鍛錬や時間管理のセルフマネジメントが大切です。

男性でも胚培養士になれる?

胚培養士の約8割が女性。つまり約2割が男性です。女性比率が高い職場なので、男性の胚培養士は戸惑うこともあるでしょう。

特にレディースクリニックへの就職は、患者さんや、場合によっては他の女性スタッフも抵抗感があるなどの理由から、やや狭き門となります。しかしながら、まだまだ需要過多の業界ですから、男性だからといって就職先に困る心配はありません。

男性の胚培養士が働きやすい環境や体制が整った職場を選ぶようにすれば良いでしょう。

新卒でも胚培養士になれる?

胚培養士の就職は、超がつくほどの売り手市場です。不妊治療では欠かせない存在であるにも関わらず、胚培養士の人員が不足し、離職率も高いことから、胚培養士は引く手数多なのが現状。新卒でも胚培養士としての就職チャンスがあります。

ただ、就職状況が良好だからといって、すぐに即戦力になれるわけではありません。

胚培養士が技術や十分な採卵経験を習得するには2~3年、さらに精神力や人格においても成熟するためには、数年が必要と言われています。就職後、経験を積んでやっと一人前の胚培養士になれると考えておきましょう。

臨床検査技師から胚培養士になる人が多い理由は?

胚培養士の仕事場は医療機関です。

患者さんに直接対面して、悩みを聞いたり状況を説明したりすることもあります。そのため、ある程度医療専門知識を携えていることが望ましく、普段から医療現場で活躍している臨床検査技師に向いている仕事といえます。ART専属として働く胚培養士もいれば、臨床検査や患者支援などの業務を兼任している胚培養士が多いのも、臨床検査技師出身の胚培養士が多い理由のひとつでしょう。

手先の器用さ、顕微鏡など精密機器の操作…。必要とされる技能に共通点が多いのも臨床検査技師が胚培養士を目指す所以と考えられます。

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